ラブスマホ

ある日、私は空から落ちてきた箱を拾った。ラブスマホと書いてあり、説明書とスマホが入っていた。
「ラブ……スマホ？一度かけた相手は、必ずあなたの事を愛するようになるスマホ。ただし一人使う度に、あなたをすでに愛する人がこの世からいなくなります……か。つまり好きな人にかけたら確実に結ばれるけど、その代わり私を好きな誰かが死ぬってことね」
そんなスマホを手に入れた私だったが、どうせ悪戯だろうと思い、クラスのイケメンである赤原君に電話をかけた。すると翌日、赤原君から告白されて付き合うことになった。そして家に帰ると、お姉ちゃんが亡くなっていた。赤原君は私の事を一生愛してくれる。でもお姉ちゃんが……。こんな恐ろしい物を使ってしまったことに、私は後悔した。もう二度と使わないと決意し、箱にしまった。赤原君との交際は順調だ。でももう彼に飽きてしまった。捨てたいな。そう思い、私は再びラブスマホを手に取った。