星空ワルツ

2
2

星空の下で、君と踊りたい。
そんな恰好つけた台詞を言わなければならない。これは演劇の台本の中にある一つの台詞だ。劇団に所属する僕は、こんなキザな人物を演じた事がない。だけど抜擢されてしまったからには、どうにかして役作りをして役になりきるしかない。せっかく団長に指名されたんだ。結果を残して、もっと多くの作品で活躍できるようになりたい。だから僕は、役作りの為に同じ劇団員で相手役の愛さんに協力してもらうことになった。
「僕と役作りのためにデートして欲しい」
「いいですよ」
愛ちゃんは、簡単にオッケーしてくれた。星を見に行った。
「踊りませんか?手、握って良いですか?」
「え、あ、うん」
もしかして僕に気がある?
凄くドキドキしつつ、愛さんの手を握って踊る。
「どうですか?役作りできそうですか?」
危ない。本当に恋しそうになった。すっかり忘れていた。この子も役者だ。彼女の演技に魅せられていた。
公開:23/03/29 20:15

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
https://novelchan.novelsphere.jp/38739/

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容