冬の華

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「知っていますか?この冬の時期に咲く花の名前。冬華と言うんですよ」

ほう、その様な花の名前は初めて聞いたな。

「冬の華と書いて、冬華(とうか)。とても素敵ですよね」

嗚呼、そうだな。確かに素敵な名前だ。

「でしょ?私もそんな儚い花の様な存在になりたかった」

どうしてだ?儚いということは、その内消えて無くなってしまうという事だぞ?

「それでいいんです。私は貴方の中で綺麗に生き続ける存在でありたい」

...。

「すみません。こんな重たいお話し聞きたくないですよね」

いや、いいんだ。君の気持ちを知れて良かった。

「そう言ってくれるだけで、私は嬉しいです」

だが、君が私にとって儚い存在でありたいというのは、君だけの気持ちだ。私は君には長生きしてほしいし、私と共に生きていてほしい。

「嬉しいです、私の事をそんな風に思ってくれて。そうですね、私も貴方と共に生きていたいです」
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公開:23/03/28 17:44

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