でR研究所『旅するスイカ』

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「ポールくんポールくん!」
「な、なんでしょうかデアール博士」
「見たまえ!ようやく彼が帰ってきた」
そう言う博士の足元にはスイカが一つ。
「博士、これは?」
「これなんて失礼だぞポールくん。彼は『旅するスイカ』なのであーる」
「彼?」
ポールが呟くと同時に、スイカにニョキッと二本の足が生える。
「うわっ!」
「この体が大きな方位磁石のようなものだと思ってくれればいい。歩いた道がすべて縞模様として記録されるのだ」
「じゃあ彼の柄が地球儀みたいなのは……」
「そう、めでたく世界一周を成し遂げたのであーる!」
「それはすごいですね」
パチパチとスイカに拍手をするポールだったが、ふとあることに気が付く。
「博士、このスイカって」
「『旅するスイカ』だよポールくん」
「失礼しました。『旅するスイカ』ってこの足で歩いて世界一周したんですよね」
「そうだよ?」
「……発明者の博士は今何歳なんですか?」
その他
公開:23/03/26 09:49
更新:23/03/26 23:11
でR研究所 シリーズその12 くっだらないことが書きたかった

久寓

(玖寓→久寓に変えました)

読むのが好きです。
書くのは好きだけど苦手です。

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