鳥の絵葉書

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不意に閉め忘れてしまった窓から、インコが逃げ出した。
ずっと家にいる私のためにパパが飼ってきてくれたインコ。
毎日餌をやって世話をしていたのに、裏切られた気持ちだった。

インコが逃げ出した次の日、ぼーっと窓から外を眺めていると一枚の鳥の羽が部屋の中へ入ってきた。
光の加減で虹色に見えるその羽は、逃げたインコのものだと分かった。
羽が風で揺らめくと、羽に外の景色が映った。
まだ行ったことがない都会の景色。

次の日も、またその次の日も羽が届いた。
大きな滝、雪山、豪華なお寺、外国の有名な時計台もあった。
羽はたくさんの景色を見せてくれた。

4月6日、届けられた羽には自分が行くはずの学校が映っていた。
今いけばインコが見つかるかもしれない。

急いでドアを開け、リビングへと向かう。
「お母さん、学校行く!」
ファンタジー
公開:23/03/27 19:16

空飛びペンギン( 関東 )

ご覧いただきありがとうございます。

俳優業の傍ら、趣味でショートショートを製作しています。
田丸先生の書籍を読んでから、楽しく作っております。
ご意見、ご感想いただけると嬉しいです。


名作文学の朗読Youtubeを行っています。
http://www.youtube.com/@akky_roudoku

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