宿命

「長い長いこの旅も、間もなく終わろうとしています。」
この数千万年の間、人類は宇宙を彷徨っていた。地球は環境破壊の末に住めなくなったからだ。
「惑星αの知的生命体が私たちを受け入れてくれます。惑星へのワームホールも用意してもらいました。」
人類の代表が話している。
「これより惑星αへ向かいます。」

ワームホールを抜けると、青と赤で覆われた惑星が現れた。人類は大地に降り立った。そこにはイカ形の生命体が待っていた。
「あなた達を待ちわびていました…」
ゴゴゴゴ…ガシャン！
「どういうことですか、これは？」
突如、人類は地面から出てきた檻に閉じ込められた。
「ここは地球。私達はイカの末裔です。あなた達がこの惑星を捨てた後、惑星の浄化を進めてきました。あなた達を『惑星に対する罪』の容疑で逮捕します。」

裁判の結果、人類は有罪となり、実刑が下った。それは、惑星浄化を引き継ぐというものだった。