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2054年12月21日、時間旅行機が完成した。発明者は最終実験のために千年先へ向かった。まだ見ぬ未来の技術への期待を胸に。
「さて、どれほど社会は発展しただろう?」
彼は胸を躍らせて時間旅行機から飛び出した。
「そんな…」
そこには2054年と何も変わらぬ世界が広がっていた。
「失敗か…?」
彼はうなだれた。視線の先に新聞が落ちていた。そこに記されていた日付は、
「3054年12月21日…やった!成功だ!…でもどうして何も変わってないんだ?」
彼は新聞を読み進めた。1面の見出しは「未来への競争」だった。そこには次のようなことが書かれていた。
「時間旅行機の発明以来、人類は未来の技術を先取りしようと競って時間旅行を始めた。自ら技術開発をする者はすぐにいなくなった。その結果、社会の発展は急減速した。百万年先の未来も現在と何も変わらないそうだ。この無益な競争はいつまで続くのだろうか?」
「さて、どれほど社会は発展しただろう?」
彼は胸を躍らせて時間旅行機から飛び出した。
「そんな…」
そこには2054年と何も変わらぬ世界が広がっていた。
「失敗か…?」
彼はうなだれた。視線の先に新聞が落ちていた。そこに記されていた日付は、
「3054年12月21日…やった!成功だ!…でもどうして何も変わってないんだ?」
彼は新聞を読み進めた。1面の見出しは「未来への競争」だった。そこには次のようなことが書かれていた。
「時間旅行機の発明以来、人類は未来の技術を先取りしようと競って時間旅行を始めた。自ら技術開発をする者はすぐにいなくなった。その結果、社会の発展は急減速した。百万年先の未来も現在と何も変わらないそうだ。この無益な競争はいつまで続くのだろうか?」
SF
公開:23/03/27 16:35
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