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道具箱は頬杖をついた。
これまでほとんど誰かに触れられたこともなく、待ちくたびれて部屋の隅、埃をかぶっている。
いったいいつ、この退屈が終わるのだろう?
自分にはコンパクトながら、大抵のものづくりに苦労しないほどたくさんの道具が詰まっているというのに。
「もしも誰かの想像力に出会えたなら」
道具箱はひとりごとをした。
「きっとなんだって作り出せるだろう」
そうだ。自分から動いて
持てるもの全て使って
「パカッ」
耳のそばで軽い音がした。
重かった頭の蓋が、開く気がした。
すきまから虹色が溢れ出す。
柔らかな指が、動き出す。
これまでほとんど誰かに触れられたこともなく、待ちくたびれて部屋の隅、埃をかぶっている。
いったいいつ、この退屈が終わるのだろう?
自分にはコンパクトながら、大抵のものづくりに苦労しないほどたくさんの道具が詰まっているというのに。
「もしも誰かの想像力に出会えたなら」
道具箱はひとりごとをした。
「きっとなんだって作り出せるだろう」
そうだ。自分から動いて
持てるもの全て使って
「パカッ」
耳のそばで軽い音がした。
重かった頭の蓋が、開く気がした。
すきまから虹色が溢れ出す。
柔らかな指が、動き出す。
公開:23/03/22 20:30
更新:23/03/22 21:00
更新:23/03/22 21:00
前からお話づくりをやってみたかったのですが、とっかかりもやり方も掴めずにいました。
こちらで拙いながら最初のおはなしができて嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします!
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