美樹ちゃんの給食エプロン

8
3

美樹ちゃんは小学校イチのマドンナだった。美人で性格も良くて、おまけにすごく良い匂いだった。

男子も女子も、美樹ちゃんとお近づきになりたくて、必死だった。

美樹ちゃんが来た給食エプロンを、次に誰が着るかまで、争奪戦になった。情けない話だ。争奪戦はエスカレートして、この前なんか、殴り合いのケンカにまで発展した。

ある日、美樹ちゃんが着たエプロンが行方不明になった。美樹ちゃんはショックを受けていて、かわいそうだった。

じつを言うと、犯人は担任の矢田先生だった。美樹ちゃんを好きすぎて、エプロンが欲しくなったのだ。

このことを知ってるのは、僕だけだった。口止め料として、僕は先生からお金をもらった。

今から僕は美樹ちゃんの家に向かう。先生からもらったお金を、美樹ちゃんが欲しいと言うから、二人で山分けするんだ。
青春
公開:23/03/21 19:15

イヌ・ヘンドリクス

小説が好きな犬です。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容