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「あなたの人生を映画化したいのですが。」突然現れた男。映画監督らしい。私の人生を映画に?心底、驚いた。平凡を絵に描いたような私の人生。私は正直に伝える。「平凡な人生ですよ。映画になりますか?」
男は笑みを浮かべ、言った。
「平凡だから良いのです。私は数々の映画を撮りました。有名な企業の創業者物語。最恐と云われた連続殺人犯の半生。大恋愛物語も撮った。怪獣が出てくる特撮も撮りました。でもまだ撮ってない物があった。それは平凡な人間の一生。とてもつまらない人間のどうしようもなく退屈な物語。そんな映画を、撮りたいんです。敢えて!逆に!まあ、最後のおふざけ。的な!そんな感じです。どうですか?私の最後の作品に是非、出てくれませんか?」

「嫌ですよ。こんな侮辱は初めてだ。失せろ!!ジジイ!!」
ファンタジー
公開:23/03/18 14:49

ソフトサラダ( 埼玉 )

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時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、短いお話を書いています。コメントは励みになります。とりあえず過去作の改訂版を中心に新作も載せていきます。よろしくお願いします。 
 

 

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