生きる旅

2
4

旅は道連れと言うが、僕の同行者は死神。
死神は僕にしか見えていない。
死に場所を求めて旅をしている途中で、いつの間にかついてきていた。
どうしてこんな旅をしているのだろうと思い返そうとすると、嫌なことばかり思い出してしまう。
深呼吸し、落ち着きながら、嫌なことを頭の隅に押し込む。
「なぁ、どこで死ぬんだ?もうここでいいだろう?魂は貰ってやるからよ」
死神は何度も死を誘ってくる。
死に場所ぐらい自分で選びたいし、せめて最後は美しい場所で死にたい。
でも、こんな奴に僕の魂を渡したくないな。
旅先で色んな景色を見て、人の温かさを感じているうちに、まだ生きて、旅を続けたいと思うようになる。
「お前……死ぬんじゃ……なかったの……かよ……」
死神は絞り出すような声で言いながら、消えていった。
「もう二度と僕の前に現れるなよ!死神!」
死に場所を求めて旅をしていたのが、生きる旅へと変わっていた。
その他
公開:23/03/18 09:00
更新:23/03/18 08:42
プチコン

たーくん。( 関西 )

ショートショートが好きで登録させてもらいました。
よろしくお願いします!

僕の書いた話が、頭の片隅に残ってくれたら嬉しいです。

★Twitter
https://twitter.com/ta_kun0717

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容