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鈍行列車に乗り、私は駅弁を食べていた。車窓から見える、海沿いの景色がきれいだ。
いきなり一羽の鳥が、車窓の縁に飛んできた。雀だった。
「駅弁食うなら酒も呑めや」
雀が喋ったので、びっくりした。どうにか気を保って、すかさず反論した。
「私は酒が嫌いだ。せっかくの旅の風情を、酒で台無しにする奴はバカだ」
「かわいそうに。わしが美味い酒を教えてやる」
降りた駅で雀に連れられて、道をしばらく歩いた。わき水の出ている場所があった。
「呑め、美味いぞ」
酒だった。美味い。清水のように、身体にしみ渡る。こんな酒、今まで呑んだことがない。
私は夢中で酒のわき水を呑んだ。そのまま、ざぶんと酒の中に潜ってしまった。
気がつくと、私はやたらと背の高い草むらに寝ていた。 ここがどこかわからなかった。でも、気分は良かった。ほろ酔い気分だった。
小さな翼を広げて、私は酒呑み友だちを探しに行った。
いきなり一羽の鳥が、車窓の縁に飛んできた。雀だった。
「駅弁食うなら酒も呑めや」
雀が喋ったので、びっくりした。どうにか気を保って、すかさず反論した。
「私は酒が嫌いだ。せっかくの旅の風情を、酒で台無しにする奴はバカだ」
「かわいそうに。わしが美味い酒を教えてやる」
降りた駅で雀に連れられて、道をしばらく歩いた。わき水の出ている場所があった。
「呑め、美味いぞ」
酒だった。美味い。清水のように、身体にしみ渡る。こんな酒、今まで呑んだことがない。
私は夢中で酒のわき水を呑んだ。そのまま、ざぶんと酒の中に潜ってしまった。
気がつくと、私はやたらと背の高い草むらに寝ていた。 ここがどこかわからなかった。でも、気分は良かった。ほろ酔い気分だった。
小さな翼を広げて、私は酒呑み友だちを探しに行った。
ファンタジー
公開:23/03/19 12:11
小説が好きな犬です。
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