日本昔話シリーズ　浦島太郎

昔々、いじめられていた亀を助けた浦島太郎は、お礼に竜宮城に連れていかれました。そこでは乙姫によって楽しい宴が開かれ、帰る時に玉手箱を貰いました。しかし浦島太郎が帰ると知り合いは誰もおらず、浦島太郎はどうしたらいいかわからず玉手箱を開けました。すると煙が出て浦島太郎は老人になりました。そしてその後、浦島太郎は鶴になり、亀である織姫と再会して幸せに暮らしました。
「ねえ、パパ。どうして鶴と亀で幸せに暮らせるの？」
「えっ……。う、うーん……」
俺は困ってしまった。確かに幼い娘のツッコミは適格だ。鶴と亀で果たして幸せになれるのか。亀は長生きするが、鶴は生きてもせいぜい３０年。どう考えてもふたり仲良く末永く幸せには暮らせない。先に浦島さん死んじゃうよ。
「きっとあれだよ。種族は関係ないんだよ。愛だよ愛」
「愛だけじゃどうにもならないよ」
この子は将来、しっかりした子になるなと思った。