新世代アナウンサー
4
2
主婦はTVをつけたまま家事をしていた。男性の落ち着いた声が届く。
「公職選挙法違反で…」
TV画面を見た。20代半ばと思しきアナウンサーが映っている。
「いくら何でも棒読みすぎない…?」
主婦は画面に釘づけになった。彼は構わず次のニュースに移る。
「○○選手が記録更新を…」
「同じトーンなんだ」
主婦は口元を歪めた。
昼食後、午後のワイドショーを見る。
「アンドロイドがアナウンサーとして実用化されます」
人にしか見えない女性型アンドロイドが映っている。話し方が棒読みのそれは男性版もあるらしい。主婦は破顔した。
「ああ、アンドロイドだったのね」
TV局の報道室には視聴者からのメールが殺到していた。どれも好意的なものばかりだ。
部長がニュース原稿に目を通す男性アナウンサーの肩に手を置いた。
「お前、アンドロイドと思われてる方が人気出るかもな」
「公職選挙法違反で…」
TV画面を見た。20代半ばと思しきアナウンサーが映っている。
「いくら何でも棒読みすぎない…?」
主婦は画面に釘づけになった。彼は構わず次のニュースに移る。
「○○選手が記録更新を…」
「同じトーンなんだ」
主婦は口元を歪めた。
昼食後、午後のワイドショーを見る。
「アンドロイドがアナウンサーとして実用化されます」
人にしか見えない女性型アンドロイドが映っている。話し方が棒読みのそれは男性版もあるらしい。主婦は破顔した。
「ああ、アンドロイドだったのね」
TV局の報道室には視聴者からのメールが殺到していた。どれも好意的なものばかりだ。
部長がニュース原稿に目を通す男性アナウンサーの肩に手を置いた。
「お前、アンドロイドと思われてる方が人気出るかもな」
公開:22/09/17 21:00
2021年3月に小説を初めて完成させました。いろいろなジャンルのショートショートを書いていきたいと思います。
ログインするとコメントを投稿できます