台風の目

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外は物凄い台風だ。しかし忙しくて台風対策をしていなかった僕は、急に不安になって庭に出た。強烈な雨と風だ。さっさとやってしまおう。ロープで固定したり物を家の中にやったり色々した。すると突然巨大な目が現れた。
「な、なんだあれは!?」
僕は思わず叫んだ。そしてその巨大な目は、瞬きした。
「台風の目だ!!ちょっと待てよ!!台風の目ならここから変は穏やかなはずだろ!!酷い雨と風じゃないか!!」
そう言うと台風の目は涙を流した。台風は泣く事で更に強い雨を降らせた。
「すまない。大きな声を出して。台風がそんなに気弱な性格だったとは思わなかったよ。もっと荒れ狂ってるのかと思ったよ。ご、ごめんよ。きつい言い方をして」
そう言うと台風の目は笑った。すると辺りが晴れてきた。青空まで出てきた。どうやら僕が巨大台風を抑え込んだらしい。テレビでは大騒ぎ。突然消えた台風。そのミステリーは、しばらくの間報道され続けた。
公開:22/09/20 23:06

富本アキユ( 日本 )

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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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