餌付け

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毎日毎日、同じ時間に鳩に餌をやるおじさんがいる。そのおじさんの事を小学生の俺達は、鳩おじさんと名付けた。鳩おじさんに近づいていき、仲良く一緒に餌をあげる子供達もいる。鳩おじさんは、うちの学校じゃ、ちょっとした有名人だ。
「今日さ、鳩おじさんの所に行って鳩に餌あげようぜ」
「うん、いこういこう」
俺達は学校が終わり、公園で鳩おじさんがいるベンチの所に行った。すると一匹の鳩がおじさんの頭の上に乗っている。
「凄いや。鳩がなついてる」
するとおじさんは、鳩の足に何かを取り付けた。よく見ると、それは小さなナイフだった。
「おじさん?何してるの?」
「ん?これかい?これはね。鳩に頼みごとをしているんだよ」
「頼み事?何を頼んでいるの?」
「おじさんをリストラした会社の悪い人の心臓に向かって飛んで行けってね。よく訓練したからきっと上手くいくよ」
鳩おじさんは、鳩を殺人の道具として使おうとしていたのだ。
公開:22/09/16 09:42

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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