軒下の文明

その国は隣国よりも栄えていた。
物流は滞ることなく、人口も日々増加していた。

｢最近食料不足が続いている。なんとかせよ｣
その国の王が言った。側近たちは問題の解決に向けて動き出した。
その結果、他の国から労働者がやってくることになった。

｢最近国土が足りない。なんとかせよ｣
その国の王が言った。側近たちは問題の解決に向けて動き出した。
その結果、多数の労働者の力により国は国土を広げた。

｢最近敵が動き出した。なんとかせよ｣
その国の王が言った。側近たちは問題の解決に向けて動き出した。
その結果、敵の侵入を阻む強固な守りが増設された。

国は次々と政策を打ち出す。そして国はどんどんと発展していった。

子アリの数は増え、巣も拡大し、敵の侵入も防ぐことができる。

世代は交代し、若いものは飛び立っていく。
これからもこの国は発展していき、高度な文明を築く。
軒下の世界は進化する。