AI食堂

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AIで完全制御された近未来の食堂に来店するも店員はもちろん居ない。
事前に食券を買う必要すら無い。席に着くと専用端末に自由入力で注文する。
具体的な料理名でも良いし『魚 煮付 実家の味』なんていう曖昧な注文も可能だ。
QR決済すると瞬時に3Dフードプリンタが印刷調理を開始する。
店に張り巡らせたレーンに載って完成した料理が目の前まで運ばれてくる。
その料理はもう熟練の料理人が作るソレに匹敵する味なのだ-

「-という店がこの店の向かいに出来たら君は降参してしまうかい」
男は情報通で心配性な友人の質問に更に質問で返した。
「うーん…『それっぽい』が本物を超えるなんて無理だと思うんだ。それに」友人は考え込む。
「ま、そんなもんに負けない料理をこの手で作るだけかな」
「俺も同じ答えさ。AIなんかに負けない絵を描くだけさ。この手で」
イラストレーターは友人の作った魚の煮付を食べると美味いと唸った。
SF
公開:22/09/12 23:55

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

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