星団子

私は朝から月見団子を作っていたが、一つ試食してみると我ながらとても美味しく出来た。お月様に上げることもすっかり忘れてしまい、気が付けば全部パクパクと食べてしまっていた。
空はもうすっかり暗くなっていて、今から作るには遅すぎる。これでは間に合わないなーと焦って夜空を見ていたら、流れ星がいっぱいこちらに向かって飛んで来ているではないか。慌てて網を持ってきて空中に掲げると、思いのほか沢山の流れ星を捕ることが出来た。
早速流れ星を一つ一つ丁寧にススキの穂に通すと、キラキラとした見事な星団子が出来たので、良かったとお月様にこれを捧げた。
すると今まで雲に隠れていた十五夜お月様は、ニューと顔を出しニッコリ笑い、月見団子は色んな所で食べてきたが、キラキラ星団子は初めだよ、とても嬉しいよと喜んでくれた。
来年のお月見にも是非とも、キラキラ星団子を作っておいておくれと頼んで、雲に隠れて行った。