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母校の中学校を卒業してから四半世紀が過ぎたころ同窓会の案内が届いた。実家の母が気を利かせて転送してくれなければスルーしていただろう。なんせ同級生とは何十年も疎遠になってしまったし。ただ、もう二度と会う機会はないかもしれないと思うと何か頭に引っかかるものがあった。当日、気づけば会場に指定されていた地元から遠くないターミナル駅そばの中華料理店に足が向いていた。
「よぉ、久しぶり!」
突然後ろから肩を叩かれ振り向くと、サッカー部で一緒にボールを追いかけ合った奴がいた。髪は薄くなっていたが、昔の面影は残っている。彼に促されるまま宴に溶け込むこと数時間。酔いが回ってきたころ誰かが言った。「そういやスターはどうした?」
勉強も運動も抜群にでき、全校一の人気者だった星野という男のことだった。周囲が急に静まり返った気がした。「去年亡くなったよ」と別の声が聞こえた。「本当に星になっちまったんだ」
「よぉ、久しぶり!」
突然後ろから肩を叩かれ振り向くと、サッカー部で一緒にボールを追いかけ合った奴がいた。髪は薄くなっていたが、昔の面影は残っている。彼に促されるまま宴に溶け込むこと数時間。酔いが回ってきたころ誰かが言った。「そういやスターはどうした?」
勉強も運動も抜群にでき、全校一の人気者だった星野という男のことだった。周囲が急に静まり返った気がした。「去年亡くなったよ」と別の声が聞こえた。「本当に星になっちまったんだ」
青春
公開:22/09/14 10:45
更新:22/09/14 12:14
更新:22/09/14 12:14
思い出
同窓会
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2022年から米国在住。
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