ある仙人の過ち
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仙人が退屈そうに下界を見ていた。
仙人は本当に退屈だった。ふあ~あ、と、大きなあくびをひとつすると、山に向かって光線のような術を放った。
ドカーン!!!
山は跡形もなく破壊された。
「あそこは人里がないから良いだろう。」
その夜。
仙人が寝ていると、寝床の周りがなんだか騒がしい。
チューチュー、チッチッ、パタパタ、シュー…
がばっ、と飛び起きた仙人は驚いた。色んな動物たちが寝床を囲んでいたからだ。動物たちは泣きながら訴えた。
「私達の住むお山が今日、突然無くなりました。どうか、新しいお山をつくってください。」
仙人は気の毒に思い、全身全霊を傾けて山を築いた。
後年、仙人は弟子達にその話をしながら、地上は人間だけのものではないこと、全ての生命に目を向け、敬うことなどを教えた。
「どうか、私と同じ過ちを犯さないでほしい。」
弟子達は皆、深く頷き、誓い合った。
仙人は本当に退屈だった。ふあ~あ、と、大きなあくびをひとつすると、山に向かって光線のような術を放った。
ドカーン!!!
山は跡形もなく破壊された。
「あそこは人里がないから良いだろう。」
その夜。
仙人が寝ていると、寝床の周りがなんだか騒がしい。
チューチュー、チッチッ、パタパタ、シュー…
がばっ、と飛び起きた仙人は驚いた。色んな動物たちが寝床を囲んでいたからだ。動物たちは泣きながら訴えた。
「私達の住むお山が今日、突然無くなりました。どうか、新しいお山をつくってください。」
仙人は気の毒に思い、全身全霊を傾けて山を築いた。
後年、仙人は弟子達にその話をしながら、地上は人間だけのものではないこと、全ての生命に目を向け、敬うことなどを教えた。
「どうか、私と同じ過ちを犯さないでほしい。」
弟子達は皆、深く頷き、誓い合った。
その他
公開:22/09/09 00:01
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