蛍発電所

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新エネルギーが必要だ。このままでは地球はダメになる。こうして開発されたのが蛍発電だ。蛍発電とは、蛍の光を利用したソーラー発電である。
「そんな微弱な光で発電できるのですか!?」
「何を言うか。暗所にした時の蛍の光の輝かしい眩しいほどの光。あれはエネルギーになるぞ。蛍を育てるだけでいいし」
こうして蛍発電所は作られた。蛍発電所の職員は、保安員等の呼び名ではなく、飼育員と呼ばれた。それからまもなくして蛍発電は稼働を始めた。最初の滑り出しは良い感じだった。しかし問題が起こった。蛍が光らなくなってしまったのだ。
「どういうことだ!?どうして光らないんだ!!」
「た、大変です!!」
「どうした?原因が分かったのか!?」
「はい。蛍が光るのは幼虫の間だけ。成虫になると光らないんです」
「最悪じゃないか!!どうして調べなかったんだ!!」
「我々は電気のプロであり、虫のプロではないからです」
公開:22/09/08 09:00
更新:22/09/08 13:33

富本アキユ( 日本 )

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・作詞を担当
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