月と花火

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高校の仲間達と花火大会に行くことになった。会場の土手に着くと、さりげなく意中のリカの隣に座った。
「間近でみるとすごい迫力だ」
「うん。おなかに響いてくるね」
「色も鮮やかだ」
「うん。キレイ」
「あの赤色は特に鮮やかだね」
「ストロンチウムね」
「スト、スト…、ストロベリー?」
「違うよ。ストロンチウム。化学の授業で習ったでしょ」
「ああ、炎色反応ってやつだね」
「そうそう。銅は緑、ナトリウムは黄色」
「流石だね」
「フミヤは何の科目が好きなの?」
「俺が好きなのは、リカかな。なんて」
「私と同じで理科なんだ」
「えーと、そうだね…」
「私ね、月に行ってみたいんだ」
「遠いね」
「月から地球を見上げたら、この花火が見えるかな?」
「なんかaikoの歌詞みたいだね」
「理系の大学に進んだら月に行けるかな?」
「きっと行けるよ。俺も理系を目指そうかな」
文系のフミヤは茨の道を進むのであった…
青春
公開:22/09/11 00:08

ひろいてん

面白そうなので参加してみました。

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