性格改造カプセル

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感情のコントロールは難しい。そこでマイナス感情をカプセルに取り出して、プラスの感情のカプセルを入れるといった脳科学が開発された。
マイナスと言っても悪いことばかりではない。繊細で気配りのできる性格だからこそ、マイナスになってしまう面もある。
そういういい面を生かして、ほとんど気配りのできない無神経な人にマイナスカプセルを注入した。逆にマイナス感情に悩まされている人にはプラス感情カプセルを注入した。
結果的にバランスのとれた円満な人柄の人が多く誕生した。しかしある日、医者が間違えてマイナス感情の人にマイナスカプセルを注入してしまった。その人は重い精神病になった。
それ以来厳重な管理、確認が行われるようになった。
医者としても従来のように単に病人を治すだけではなく、明るく円満な人格に変わるといった手伝いをすることで、よりやり甲斐を感じられるようになった。
性格が前向きになることで病人も減った。
その他
公開:22/09/07 23:26

ぴろわんこ

少し変わった、ブラックな話が好きです。

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