闇市
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今日もここでは、闇市が開かれる。闇市は心の闇を売っている市場だ。
「いらっしゃい。あんたは売りに来たのかい?それとも買いに来たのかい?」
怪しげな受付の男が話しかけてくる。私は売りたいと伝えた。
「お嬢ちゃんは、どんな心の闇を持ってるのかねえ。ヒヒヒッ」
私は不思議な機械を体に付けて、心の闇を見せてやった。
「こりゃ驚いた。物凄い闇だ。これは高く売れるぞ」
なぜ闇を買いたい人がいるのか理解に苦しむが、売る方は闇を解放してくれるならそれでいい。高値で売れると言われても、いくらで売れても構わないと考えている。
「百万円だ」
私の闇の値段は、百万円らしい。闇がなくなって百万も手に入るなら喜ばしい事だ。そして私の闇は買い取られた。しかし私は自分が誰だか分からなくなった。闇とは光と対を成すもの。闇がなくなる時、また輝かしい光の思い出も消えてなくなってしまうのだ。私の心は空っぽになった。
「いらっしゃい。あんたは売りに来たのかい?それとも買いに来たのかい?」
怪しげな受付の男が話しかけてくる。私は売りたいと伝えた。
「お嬢ちゃんは、どんな心の闇を持ってるのかねえ。ヒヒヒッ」
私は不思議な機械を体に付けて、心の闇を見せてやった。
「こりゃ驚いた。物凄い闇だ。これは高く売れるぞ」
なぜ闇を買いたい人がいるのか理解に苦しむが、売る方は闇を解放してくれるならそれでいい。高値で売れると言われても、いくらで売れても構わないと考えている。
「百万円だ」
私の闇の値段は、百万円らしい。闇がなくなって百万も手に入るなら喜ばしい事だ。そして私の闇は買い取られた。しかし私は自分が誰だか分からなくなった。闇とは光と対を成すもの。闇がなくなる時、また輝かしい光の思い出も消えてなくなってしまうのだ。私の心は空っぽになった。
公開:22/09/07 09:15
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