カウントダウン

8
1

帰宅するとアパートのドアに貼り紙が。10と大きく書いてある。意味が分からない。貼り紙を取ってゴミ箱に捨てる。次の日。帰宅するとまた、ドアに貼り紙。9の文字。数字が1つ減っている。どういう事だろう?
次の日。やっぱり8だった。謎のカウントダウン。数字が0になったらどうなるのか?やがてその日が来た。しかその日に限って仕事が終わらない。日付が替わってしまった。仕事を終え、急いで電車に飛び乗る。果たして何が起きるのか。
電車の中でも考えていた。しかし、私の考えは甘かった。そろそろ降りる駅だと思った時。アナウンスが流れる。次は○○~。おかしい。乗り過ごした?そんなはずがない。仕方なく次の駅で降りる。こんな事は初めてだった。逆向きの電車にすぐ乗り換える。しかし、そこで異変に気づいた。駅がないのだ。降りる駅がない。帰るべき町自体が丸ごと無くなっている事実を私が知るのは、ずっとずっと後の事だった。
ミステリー・推理
公開:22/09/02 10:54

ソフトサラダ( 埼玉 )

時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。

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