本命ムーン
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本命は満月だ。満月を見る事ができれば僕は満足なんだ。あの見事に丸い月を見るとなんだかパワーを貰える気がする。
「また満月かどうか見ているの?」
「そうだよ。満月は神秘的でいつ見てもいいものだ」
彼女に聞かれ、僕は答える。どういうわけか月を見ていると、彼女は一緒に見てくる。
「私が遠くへ行ってしまうって言ったらどうする?」
「会いにいくよ。どんなに遠くても」
「物凄く遠い所だよ。簡単には会えないよ」
「何だよ、それ。まるで本当に行くみたいじゃないか」
「うん……」
そうして彼女はいなくなった。満月の夜に。月に向かって伸びる階段を登っていったのだ。
「待って!!君はかぐや姫なの?」
「姫……。そんな良いものじゃないかな。でもかぐや姫と似たような感じだよ。私は月の生まれなの」
「そんなっ……」
「今までとても良くしてくれてありがとう。さようなら」
彼女の目には、涙が溢れていた。
「また満月かどうか見ているの?」
「そうだよ。満月は神秘的でいつ見てもいいものだ」
彼女に聞かれ、僕は答える。どういうわけか月を見ていると、彼女は一緒に見てくる。
「私が遠くへ行ってしまうって言ったらどうする?」
「会いにいくよ。どんなに遠くても」
「物凄く遠い所だよ。簡単には会えないよ」
「何だよ、それ。まるで本当に行くみたいじゃないか」
「うん……」
そうして彼女はいなくなった。満月の夜に。月に向かって伸びる階段を登っていったのだ。
「待って!!君はかぐや姫なの?」
「姫……。そんな良いものじゃないかな。でもかぐや姫と似たような感じだよ。私は月の生まれなの」
「そんなっ……」
「今までとても良くしてくれてありがとう。さようなら」
彼女の目には、涙が溢れていた。
公開:22/09/01 06:35
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富本アキユ