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とある農村へと招かれた雨女の私は早速、村の神様のお住まいである神社へと向かう。
この村は長く雨が降らず、農作物にも被害が出ているそうだ。
人がこんなにも困っているんだ。神様はそれ以上に困ってるに違いない。
私はそんな神様に雨女の力を貸し与える。雨を降らす力は元々神様のもの。扱えないわけがない。
挨拶が済むと雨が降り始める。村の神様に私の雨女の力が宿った証拠だ。
これで仕事は完了である。私は村を後にした。

神様に力を貸している間、私は雨女ではなくなる。
この期間に私は雨女でない自分を楽しむ。晴れの日を心行くまで堪能する。
オープンテラスのカフェでくつろいでいると突発的な雨に降られた。村の神様がもう私に雨を返しに来たのだろうか?
違う…一人だけ傘をさし申し訳なさそうに歩く女性を見つけた。
私は急ぎ彼女に駆け寄る。
「雨宿しというお仕事に興味はありませんか?」
雨女であろう彼女をスカウトした。
ファンタジー
公開:22/08/31 20:53

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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