しーっ、静かに

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「昔は悪ガキだった君がまさか桃太郎さんのお供に選ばれるとは…人生何が起こるか分からないものだ」
蟹の言葉に猿は顔を真っ赤にして照れた。
「そうね。私達の中で一番の出世頭じゃない?」
そう話すのは蜂。ブンブンと猿の周りを飛んでは酒も入っているせいか悪絡みを始める。
「いやいや、蜂さんだって凄いですよ。童謡・ぶんぶんぶんは皆知っている歌です。それに栗さんは柿の木さんとユニット組んで桃栗三年柿八年って諺デビューしていますし、蟹さんはかに道楽の看板だし、俺なんてまだまだですよ」
猿の褒め言葉に猿蟹合戦の参加者は嬉しそうに笑う。
「でもいいんですか?今日の宴会、牛のフンさんを呼ばなくて?」
猿の言葉に「しーっ、静かに」と臼が迫る。
「アイツ、今の猿蟹合戦から外されているんだ」
栗の一言にそうなんですか…と言葉を失う猿。
気を取り直し、ご馳走に箸を伸ばす。バフンウニが睨んでいるのを見て、顔を青くした。
ファンタジー
公開:22/08/31 20:45

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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