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緊急招集という名目で同窓が集まる。
将来の夢を語ったS君に対して「絶対無理」とバカにした私と喧嘩になった思い出話は必ず酒の肴にされる。
同じく話題になるのがタイムカプセル事件。小学校卒業記念で埋めた翌日に何者かに掘り起こされるという悪質な事件だった。
結局犯人不明で心無い犯行に皆悲しんだ。
「お前がバカにしたS君の夢、覚えてたか」「喧嘩した事は覚えてたけど新聞で知るまで忘れてた」
紙面を飾るS君は今や時の人だ。
「夢をバカにしたお前への復讐かもな」
「まさか。でも当時彼だけが嬉しそうだった謎が解けたよ」
「遅れてすまない」この会の幹事が到着した。
「皆にコレを渡しに来たんだ」紙袋から土の付着した缶箱を取り出す。
「今さっき取ってきた」「タイムカプ…本当にお前が犯人なのか」
30年前の物にしては新品の輝きだった。
「君が焚き付けたから君も共犯さ」
タイムマシンの開発に成功したS氏は微笑んだ。
将来の夢を語ったS君に対して「絶対無理」とバカにした私と喧嘩になった思い出話は必ず酒の肴にされる。
同じく話題になるのがタイムカプセル事件。小学校卒業記念で埋めた翌日に何者かに掘り起こされるという悪質な事件だった。
結局犯人不明で心無い犯行に皆悲しんだ。
「お前がバカにしたS君の夢、覚えてたか」「喧嘩した事は覚えてたけど新聞で知るまで忘れてた」
紙面を飾るS君は今や時の人だ。
「夢をバカにしたお前への復讐かもな」
「まさか。でも当時彼だけが嬉しそうだった謎が解けたよ」
「遅れてすまない」この会の幹事が到着した。
「皆にコレを渡しに来たんだ」紙袋から土の付着した缶箱を取り出す。
「今さっき取ってきた」「タイムカプ…本当にお前が犯人なのか」
30年前の物にしては新品の輝きだった。
「君が焚き付けたから君も共犯さ」
タイムマシンの開発に成功したS氏は微笑んだ。
SF
公開:22/08/28 20:48
まずは自分が楽しむこと。
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