レンタル人格

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自分に自信のない私は、人格をレンタルする事でかろうじて現代社会を生き抜いている。
友人や家族でさえレンタルできる時代だ。会員制ではあるが、当然人格だって借りる事が出来る。
レンタル人格のおかげで入社試験やプレゼン、取引先への挨拶回りを可能にしてきた私。レンタル人格がなければきっとひきこもりになっていただろう…何より、結婚なんてまず出来なかった。私が結婚できたのはレンタル人格のおかげだ。
本当の人格を知った時、相手に失望されなかったかって?
相手もレンタル人格のヘビーユーザーだったよ。そのおかげもあって私達は静かに意気投合し、結婚に至った。
勿論、中にはレンタルした人格を返さす自分のものにしようとする人もいるらしい。
そうした人達は自身の多重人格化が怖くないのだろうか?頭の中に他人を住まわせる余裕があるのだろうか?
何より文字通り”人が変わってしまう”事に何の恐怖も感じていないのだろうか?
SF
公開:22/08/25 20:54

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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