ありえない教室、いじめのない学校

A君が自殺した。だけど学校は「いじめはなかった」と発表する。
嘘だ。A君はいじめを苦に自殺した。それなのに先生は「いじめはない」と繰り返す。
私はいじめの証拠を見つけるべく動き始めた。でも、調べれば調べるほど分からなくなってくる。
A君は誰にいじめられていた？A君はどんな子だった？私の頭からA君が消えていく…
そんな時、私は６年※組と書かれた教室を見つけた。
６年は４組までしかない。ここは何？そっと扉を開けると、中では酷いいじめが行われていた。
あれは…B君！A君をいじめていたB君だ！
「見てしまったね…」
いつの間にか背後にいた先生が私に声をかけた。
「ここはありえない教室。だから何をやっても許されるんだ」
私は教室に足を踏み入れる。B君をいじめていたA君の手を掴んだ。A君の手を引き、教室を出た。

この学校でいじめなんてなかった。
だってA君は今日も私の隣にいるもの。
B君？誰、それ？