深紅の錦の御旗

西の雄である長州の勢いが止まらない。圧倒的な強豪である大坂には緒戦から激しい攻撃を受けたが、粘り強く戦い続け、逆転勝利を収めた。勢いを増して東へと進み近江を圧勝で撃破した。

東の雄である仙台は全国制覇を間近に捉えた名古屋に睨まれて絶体絶命な状況であったが、なんと返り討ちにしてしまった。しかし、盟友である伊達を失うという大きな代償も払わされることになった。

そして両者は決戦の地、摂津鳴尾浜で相まみえることになった。緒戦はにらみ合いが続き、両者動けずにいた。先に仕掛けたのは仙台であった。先鋒部隊がじりじりと歩を進め、着実に長州を切り崩しつつあった。しかし、長州も黙っていない。応射して前線を押し返す。一進一退の攻防が続いたそのとき、仙台が秘密裏に入手したアームストロング砲が火を噴いた。この一撃により勝敗は決した。

こうして深紅の錦の御旗は初めて白川の関を越え、仙台に掲げることになった。