無地の本

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友人がお薦めの本を2冊貸してくれた。
早速読もうとするが1冊は表紙が無地で何も描かれていない。
変わった装丁だなと思いつつ何か意味があるのだろうと読み進めた。
丁度読み終わる頃に友人から電話。
「ところで貸した本は読んでみたかい」
「読んでた所だよ。今流行りの異世界転生モノというやつだね。
この手は読んだことなかったけど面白かったよ」
パタンと本を閉じると無地の表紙。
「ところで表紙が無地の方から読んでたんだけど何処にも本のタイトルが書かれていないんだ。どういうことだい」
ハハハと友人の笑い声。「それは本じゃないよ」
「いやいや、内容もあったしちゃんと本だったよ」
「もう1冊のタイトルを見てごらん」
もう一冊は綺麗なイラストが描かれている。
「こっちのタイトルは…長過ぎるため別冊参照?これって…」

「そのラノベ、タイトルが長すぎて表紙に入らないからタイトルだけの別冊が付属されているんだ」
その他
公開:22/08/24 10:07

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

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