夏色未来

2
1

太陽は容赦なく照り付ける。私は日焼け止めを塗り、玄関のドアを開ける。
すると玄関先に同い年くらいの男の子が倒れていた。思わず駆け寄る。
どうやら眠っているようだ。
「大丈夫ですか?」と声を掛けながら身体を起こす。彼は目を覚まし、「うーん」と言いながら伸びをした。
そして私に気づき、「あ! 昨日の!」と言った。
「……え? お知り合いでしたっけ?」
私が首を傾げると、彼は慌てて立ち上がり自己紹介を始めた。
「俺、天音って言います。先月隣に引っ越してきたばかりなんですけど」
そう言われて思い出す。確かに数日前、隣の部屋に物音がしていたような気がする。「ああ……あの時の……。こんにちは、私、小春といいます」
私はペコリとお辞儀をする。
「今日からよろしくお願いしますね」
彼が爽やかな笑顔で言うものだから、つられて笑ってしまった。
それはある夏の日の運命の出会い。後に彼が未来からやってきたと知る。
公開:22/08/24 09:30

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
https://novelchan.novelsphere.jp/38739/

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容