三井さんは恥ずかしがり屋

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三井さんは、僕の隣の席の女の子だ。いつも一人で本を読んで過ごしている。休み時間になっても誰かと話したりしない。一人で寂しくないのかな?
僕はそんな三井さんが気になっている。いや、好きって意味じゃない。ただ気になってるだけだ。
「ねえ。三井さん。その本面白い?」
僕は三井さんに声をかけてみる事にした。すると三井さんは
「おも……しろいよ」
と一言だけ言って、恥ずかしそうに俯いた。
「どんなお話なの?」
「魔女とその弟子が旅するお話……」
「へえー。冒険か!面白そうだね」
「うん……」
そう言って、また恥ずかしそうに俯いた。
「ねえ。三井さん。休み時間、皆とおしゃべりしたりしないの?」
「わ、私……。話すの得意じゃなくて……」
「嫌いではない?」
「うん……。話したいけど恥ずかしくて……上手く…‥話せなくて」
「なら僕と話そうよ」
そう言って僕は、恥ずかしがり屋の三井さんと話すようになった。
公開:22/08/20 09:38

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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