熱気発電機

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場の雰囲気によって生じた熱気を回収して電気に変換する扇風機型の「熱気発電機」が発売された。
熱気発電機のサイズは、小型で手持ちの携帯用だ。発電機に付いている専用のノズルで空気中の熱気を吸い込んで即座に電気に変える。
打ち合わせの会議などで議論が喧々諤々の白熱トークになった場合に熱気発電機を使えば、周りの熱気を回収して羽根が回る。また、熱を使うので場の雰囲気が涼しくなってクールダウンとなり、冷静な議論ができるようになる。
熱気発電機が最も重宝されるのは真夏だ。
盆踊りの会場での祭りの盛り上がりや、全国から地方大会を勝ち抜いた都道府県の代表校が集い、高校球児が熱戦を繰り広げる甲子園球場では、試合の応援でボルテージが最高潮に達したときに熱気発電機を使えば、風と回収された熱によって場が涼しくなり熱中症対策にもなる。
今や熱気発電機を片手に、かき氷や、かち割り氷を食べるのが夏の風物詩となっている。
その他
公開:22/08/20 07:01
雰囲気 熱気 電気 扇風機 発電機 羽根 クールダウン 盆踊り 甲子園球場 熱中症

SHUZO( 東京 )

1975年奈良県生駒市生まれ。奈良市で育つ。同志社大学経済学部卒業、慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。
田丸雅智先生の作品に衝撃を受け、通勤中や休日などで創作活動に励む。
『ショートショートガーデン』で初めて自作「ネコカー」(2019年6月13日)を発表。
読んでくださった方の琴線に触れるような作品を紡ぎだすことが目標。
2022年3月26日に東京・駒場の日本近代文学館で行われた『ショートショート朗読ライブ』にて自作「寝溜め袋」「仕掛け絵本」「大輪の虹列車」が採用される。

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