彼女と心霊スポット（宿泊所）を旅行した話

今年の夏の連休も彼女に誘われ、全国各地の心霊スポットを巡る。
「ここにもいないか…残念」と肩を落とす彼女。
幽霊達は首を傾げる。『ここにいるぞ！』と主張する。
そんな幽霊達に僕は彼女の両親の写真を見せた。
「この人達、ここに来ませんでしたか？」と聞けば幽霊達は写真を覗き込んでくる。
『この夫婦なら確か…２年前だったかな？幽霊になっていたけど、ここに泊まっていたよ』
親切な地縛霊にそう教えてもらうと「２年前？一歩遅かった！」と悔しがる彼女。
そう、僕らは彼女の両親の幽霊を探している。彼女の両親も心霊スポット巡りが大好きだった。その旅行中に事故で亡くなった…
そんな二人だ。必ずまだこの世のどこかを浮遊旅行しているはずだと彼女は言い、そんな両親を探す手伝いを僕はさせられている。
そんな僕らを温かい目で見守る幽霊達。連絡先も教えてもらった。
ちょっと！冷やかさないで下さいよ！背筋がゾクッとします！