あみだくじ大学合格

この時期になると高校の運動場には数多くバスが停車し、乗車生徒を待っている。行先名はバスの並び順にABC・XYZと、便宜上ふってはあるが意味は無い。卒業予定者はこれはと思ったバスに好きに乗り込んでもらい、途中の停留所で適宜乗り降りするのは自由だ。
但しその回数は5－10回と規定されてはいるが、その範囲内であれば何度乗り換えても許される。
但し終着大学が何処になるかは誰にも分からないし、事前には告げられていない。
高校の内申書・成績・偏差値に関係なく、その到着大学への合格が自動的に決まる。

その大学が嫌だからと拒否する事は出来ないし、逆に思いもよらぬ良い大学に当たり喜ぶ生徒もいる。
人が付ける評価の秀才・阿呆・馬鹿とはまるっきり違う価値観が働いていると思われる。
天の声で無意識に本人は、途中下車や乗り換えを決めてしまう様だ、その偶然性が運命を操っているとも言える。
正に運も実力と言う分けだ！