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A「で?」
B「何が?」
A「で?」
B「だから、何が?」
A「もったいぶってないで、教えろ。」
B「何を?」
A「とぼけんな。で?」
B「何の話?」
A「いい加減にしろよ。怒るぞ。」
B「いや、マジで何の話?」
A「はあ?そっちがその気なら、やってやんぞ!あぁ?」
B「待って待って。ホント何の話?」
A「もう、我慢ならん。お前を殴る!」
B「ゴメンゴメン。ホント何の話?分からないんだ。」
A「とぼけんな!俺たちが、さっきまで何処で何してたかに決まってるだろ。さあ、教えろ!!」
B「なんだよ。そんな事か。びっくりさせんな!!もっと重要な事かと思ったよ。」
A「で?何してた?」
B「何してたっけ?」
A「おかしいな~。やっぱり思い出せん。」
B「ん~。」

彼らは重要な事を忘れていた。二人はスパイであったが某国に潜入中に捕まり、完全に記憶を消されてこの場所に今まさに解放されたのであった。
ミステリー・推理
公開:22/08/16 17:53

ソフトサラダ( 埼玉 )

時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。

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