赤ずきんさん

2
1

赤ずきんは森の中を歩いていた。町にいると周りの目がうるさいが、森なら人の目を気にする必要がない。大人の遊びもできる。
私はおばあさんの面倒を見るなどといった、ヤングケアラーみたいなことはしたくない。
核家族時代なのだから、自分の身は自分で守るといったことは当然ではないか。
万一また狼に襲われたところで、また腹を裂いて助け出してもらえばいいだろう。と、そんなことを彼女は考えていた。

そんな大人の遊びを重ねるうちに、赤ずきんの色香もより増していった。さらに男にモテるようになった。いい娘を演じる頭の良さもあったから、家族にも好かれた。
おばあさんが死んだら遺産はいくらもらえるのかな、今のうちに好印象を与えておこうと、妖艶にほほ笑んだ。
ファンタジー
公開:22/08/18 10:08

ぴろわんこ

少し変わった、ブラックな話が好きです。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容