運命の出会い

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いつか現れる素敵な男性と結婚するんだと思っていると、こんな歳になった。
「……はぁ」
別に結婚が嫌なわけではない。むしろ憧れているし、子供も好きだ。ただ、自分がその相手になるのは想像できないだけで。そんなことを考えながら歩いていたからだろうか、いつの間にか人気のない路地裏に迷い込んでいた。
慌てて引き返そうとするが
「きゃっ!?」
突然背後に現れた人影にぶつかる。
「ごめんなさい!」
慌てて謝り、顔を上げる。するとそこには、一人の少年がいた。年は二十代半ばくらい。中性的な顔立ちをした美形で、髪の色は漆黒。瞳の色も同じだ。服装は上下ともに真っ白な服を着ており、まるで喪服のようだった。
(……綺麗)
思わず見惚れてしまうほど美しい容姿をしていたが、どこか不思議な雰囲気がある。
「大丈夫?ここには霊が沢山いる。気を付けて」
そう言うと彼は消えた。まさかこれが運命の出会いになるとは思わなかった。
公開:22/08/18 09:04

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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