頼れる大阪のおばちゃん

出産を終え、退院したママは「暫く大阪の親戚の所で過ごすから」と家に帰ってこなかった。
ママと産まれたばかりの妹を歓迎するつもりだった僕は腹が立った。
だから週末、大阪の親戚の家に行った。こんな所より僕んちの方が絶対にいいに決まっている。
大阪のおばちゃんはうるさいし、お節介焼きだ。あの人に負けてなるものか！
『あら、いらっしゃい。飴ちゃんいる？』
出迎えのおばちゃんを無視してママに会いに行った。ママは凄く元気そうだった。
「ママね、産後の肥立ちが悪いの。肥立ちのヒは太陽のヒ。その辛さにはアメが一番だって教えてくれてね。それでここでお世話になっているの」
よく分からないけど、おばちゃんがママを守ってくれているらしい。
『ママが心配なのかい？大丈夫。おばちゃんはアメちゃんの化身だよ。ドロップキックにバックドロップ。ママに近づく悪い奴は全部倒してあげる』
おばちゃんのアメは甘いだけではないんだ。