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戦国時代、鬼人と呼ばれた男の兜がこの博物館に展示されている。呪兜と呼ばれ、兜には鬼人の怨念が残されているらしい。

「んなバカな。怨念だの呪いだの。そんな非現実的な事あり得ないだろ」

俺は一人、兜を見ながら呟いた。そこに現れたのは、白髪の紳士だった。

「いえいえ。呪いは本物ですよ。鬼人はこの兜によって狂わされた名もない一人の侍だったのです。あなた、力が欲しくはないですか?破壊衝動はありませんか?」
「ははっ。まあ時々ストレス解消に物を壊したいと思う事はあるわな」

そう言うと紳士は、呪兜が飾ってあるケースに向かってピストルを取り出して発砲した。ケースは割れ、中の呪兜は取り出せるようになった。
「ちょ、な、何を!?」
「さあ呪兜を頭に付けなさい。私と共に世界を破壊しましょう」
それが教授との出会いだった。もうすぐ世界は、俺達の物になる。俺は人知を超えた力を手に入れたのだ。
公開:22/08/15 07:49

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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