男は?

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男は一人暮らしで夜中に帰って来たが、路は満月で明るい。
竹藪の中の古家に人影があり、覗くと古物商で棚には昔好きだったミニカーや懐かしい物ばかりがある。
見物中に店員同士の話し声が聞こえて来た。
どれだけの客が来ますかね、川で待ってる人の為にも船賃を多く稼ぎたいですし。5日間営業で16日には皆と戻らなければ!
男はその内、急に眠くなり寝てしまった。
翌朝部屋で目を覚まし夢だったのか、盆休みをどうしよう?アパートの連中も皆帰省したのか静かだ。
外に出ると昨夜の店があった。中の客達は目を輝かせ品を手にしている。男も昨夜のミニカーを手にすると値札には貴方の物ですとある。店員にこれ下さいと言うと、お持ち帰り下さい。
そのかわり手伝って下さいと言われ、喜んで頷いた。
閉店の16日の夜、男は一緒に行来たくなった。
翌朝、店の全ては消えていた。帰省から戻ったアパートの仲間の誰一人、男がいない事を知らない。
ミステリー・推理
公開:22/08/16 12:25
更新:22/08/18 15:04

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