画家専門画家

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男は画家だ。画家専門画家。画家が絵画を描く姿を専門に描く画家だ。そんな男にある時、小さな願望が生まれる。私も描いて貰いたい。絵画を描く画家の姿を描くと言う、この姿を絵画に描いて貰いたい。つまり構図はこうだ。男が絵画を描いている画家を描いている姿を絵画で描いて貰う。さっそく画家を雇う。
男「私が絵画を描く画家を絵画で描く所を絵画に描いて貰いたい。」
画家「はぁ?」
男「だからですね。私が絵画を描く画家を絵画で描く所を絵画で描いて貰いたい。この仕事受けてくれるかね。」
画家「えーと。わっかりました。良く意味分からないけど、やりましょう。」
そして数日後。私は画家のアトリエにいた。絵画を描いている画家。その姿を絵画で描く私。その私を後ろから絵画で描く画家。その後ろにギャラリー。ウワサを聞きつけ沢山の人が集まっていた。そこを偶然通りかかった画家。「こんな珍しい状況めったにないな。描いておこう。」
その他
公開:22/08/14 13:55

ソフトサラダ( 埼玉 )

時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。

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