魔法のランプ

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俺は友人に誘われて魔法のランプを探すゲームに参加した。
見つけた人には無償で『なんでも一つだけ願いを叶えてくれる』らしい。
個人競技のゲームなので単独で動かないといけない。
俺は暗号を解いて場所を見つけ、黄金色に輝く魔法のランプを手にとってこすった。
「私はアラジン。願いを一つだけ叶えましょう」
「俺を億万長者にしてくれ!」
「本当にその願いでよろしいですか?」
「なんで聞くんだ?」
「叶えた願いに比例して不幸が訪れるからです。この魔法のランプを手に入れられなかった人たちが願いを叶えたあなたを羨み、妬むでしょう。願いを叶えた方々はそうでした。私は願いを叶えた後は何もしません。実行してよろしいですか?」
俺の脳裏に悔しがる友人や見知らぬ人からの手紙や脅迫やらが浮かんでぞっとした。
俺は黙って魔法のランプを手放して立ち去った。
ただより高いものははいではなく、ただより怖いものはない、だった。
ファンタジー
公開:22/08/12 16:47

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