七色ノクターン
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静かな夜だ。こんな日はピアノを弾きながら月でも見上げたいものだ。
さっとピアノを弾いてみる。ショパンのノクターン第二番だ。ピアノを弾いていると思い出す。まだ若かったあの頃の夏を。
「夏のコンクール本番まで残り僅かよ。今日も練習しなさい」
「練習……辛い……」
僕は練習が嫌になった。ピアノが嫌いになった。
「ねえ。こっそり抜け出して遊ばない?夜の草原を走るの」
そう言った幼馴染の彼女は、僕を誘う。彼女は天才ピアニストだった。聞く者に感動を与えたかと思えば、明るく元気になれる表現も得意とした。どうしてそんなに感性が凄いんだろう。
「君はどうしてそんなにピアノが上手いの?何かコツはあるの?」
「音を楽しむ事。だってそれが音楽じゃない」
幼いながらも核心をついたその答え。
あの頃、君と出会えていなければ今の僕はなかっただろう。七色に光る思い出を夜、思い出しながら、目を閉じてピアノを弾く。
さっとピアノを弾いてみる。ショパンのノクターン第二番だ。ピアノを弾いていると思い出す。まだ若かったあの頃の夏を。
「夏のコンクール本番まで残り僅かよ。今日も練習しなさい」
「練習……辛い……」
僕は練習が嫌になった。ピアノが嫌いになった。
「ねえ。こっそり抜け出して遊ばない?夜の草原を走るの」
そう言った幼馴染の彼女は、僕を誘う。彼女は天才ピアニストだった。聞く者に感動を与えたかと思えば、明るく元気になれる表現も得意とした。どうしてそんなに感性が凄いんだろう。
「君はどうしてそんなにピアノが上手いの?何かコツはあるの?」
「音を楽しむ事。だってそれが音楽じゃない」
幼いながらも核心をついたその答え。
あの頃、君と出会えていなければ今の僕はなかっただろう。七色に光る思い出を夜、思い出しながら、目を閉じてピアノを弾く。
公開:22/08/12 09:43
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