罪は消えない

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「貴方は罪を犯しました。なので貴方の財を消しましょう」
天井から声が聞こえた。上を見上げるといたのは天使だった。大袈裟ではない、見た目が明らかに天使って感じだし、頭に光る輪っかもついている。
「財?」
私は少し考えた後ハッとして鞄の中を探る。あるはずの財布がない。私は天使に怒鳴り散らかした。
「ならば次は声を消しましょう」
すると私は声を出せなくなった。私は天使を睨み付け、そこらにあるものを手当たり次第投げつけた。
「なら貴方の五感を消しましょう」
天使の声と共に全てが真っ暗となり静寂につつまれた。もはや自分が生きているのかすら分からなかった。
私は見えない天使に元に戻すか殺せと頭の中で命じた。
「罪は消えることはありません。なので貴方自身はそのままです」
天使はそう告げて姿を消した。
私は天使がいなくなったことも何を言ったかも分からなかった。
ファンタジー
公開:22/08/11 22:46
更新:22/08/11 22:47

リマウチ

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