早朝のランウェイ

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憧れのランウェイの上を歩きたかった。でもモデルとしての私は、売れていない為、ランウェイを歩く事ができないでいる。だからせめて気分だけでも味わおうと思い、早朝の誰もいない時間に忍び込み、ランウェイを歩いたのだった。気分は最高だった。これで良い思い出ができた。もうモデルは引退しよう。

「あなた良い歩き方ね。モデルなの?」
「だ、誰ですか!?」
「あら、私を知らないの?」
「浅井涼子さん!?」

そこにいたのは、売れっ子女優の浅井涼子だった。
「足音がしたから誰かいるのかと思って見に来たの」
「ご、ごめんなさい。勝手にランウェイに上がって」
「いいんじゃない?私はモデルじゃないし分からないわ。あなた良いモデルになれるわ」
「本当ですか?」
「私が宣伝しておいてあげる」
早朝、なぜ浅井涼子さんがいたのかは分からないが、彼女の口利きのおかげで私は今、トップモデルの仲間入りした。早起きは三文の徳だ。
公開:22/08/13 08:18

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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